九州工業大学情報工学研究院(情報工学部)と中村学園女子中学校?高等学校は、相互の教育に係わる交流?連携を図る目的として、連携協定を締結しています。
2025年9月30日、連携協定の一環として、中村学園女子高等学校2年生44人が情報工学部のある飯塚キャンパスを訪問しました。研究室などの見学、在学中の中村学園女子高等学校の卒業生、ならびに大学生との交流を通じて、大学での学びや研究への理解を深めることを目的として行われました。
今回の訪問では、坂本 比呂志研究院長の歓迎の挨拶から始まりました。その後、生徒たちは研究室などの見学を行いました。
知能情報工学科の齊藤 剛史研究室では、2025年3月にNHK「映像の世紀バタフライエフェクト」で紹介された読唇技術「クチヨミ」や、大阪?関西万博に出展した眼球運動を利用した「眼球型スイッチ」などの研究を紹介し、生徒たちはこれらの技術を実際に体験しました。情報?通信工学科の李 旻哲准教授の研究室では、霧や災害時の煙で見えなくなった物体を可視化する画像処理の研究や細胞を3Dで観測する研究を紹介し、実験のデモンストレーションを通じて理解を深めました。また、ものつくり工房では、パソコンでデザインしたデータをレーザー加工機や3Dプリンタで実際に加工?造形する様子を見学しました。
昼食の時間には、生徒たちは在学中の中村学園女子高等学校の卒業生や大学生とグループに分かれ、食事をとりながら交流を深めました。和やかな雰囲気の中で、大学生活の様子や趣味について楽しそうに会話する様子が見られ
ました。
昼食後には、情工1類1年生の濱野さんが「高校と大学、どう変わった ~私の経験から~」というテーマで発表を行いました。高校での勉強や部活動、受験期にはSNSをやめたこと、大学での時間の使い方やサークル活動、女子校と工業大学の違いなどについて発表しました。高校生からは、大学に入ってから挑戦したことはありますかなどの質問があり、濱野さんからは、留学生との交流ができるGCL(Global Communication Lounge)のイベントに参加して国際交流活動を始めたことなどを紹介しました。
最後に、寺井 慶和副研究院長によるまとめの挨拶と、高校生代表による感謝の言葉がありました。その後、全員で記念撮影を行い、充実した飯塚キャンパス訪問を締めくくりました。
訪問後のアンケートでは、「とても面白い研究ばかりで楽しかった」、「卒業生の話がきけて、高校と大学の違いを知ることができて良かった」などの声が寄せられ、生徒全員から好評を得ました。今回の訪問は、生徒たちにとって楽しく、有意義な機会となったようです。
九州工業大学情報工学研究院では、引き続き、中村学園女子中学校?高等学校における理工系分野の教育に協力することにより、同校における教育や人材育成に協力するとともに、入学前の女子中高生に対する理工系分野への進学意識の向上に貢献してまいります。